
👉 残業時間の上限規制で、工期・価格・働き方がどう変わる?
こんにちは!愛知県で歴史を持つ植田建設株式会社です。
地域の皆様の暮らしを支える建設に携わってきた私たちが、2025年に迫る建設業界の大きな転換点について、生活者の皆様にもわかりやすく解説します。
📅 2025年問題とは?建設業界に何が起こるのか
2025年4月、建設業界にとって大きな転機が訪れます。これまで猶予されてきた「時間外労働の上限規制」がついに適用され、建設業界の働き方に大きな変革が求められることになります。
この「2025年問題」と呼ばれる変化は、単に建設会社の内部だけの問題ではありません。私たちの生活に密接に関わる「住宅」や「公共施設」の建設にも大きな影響を与えることが予想されています。
今回は、この変化によって何が起こるのか、そして私たち植田建設がどう対応しているのかをお伝えします。
🔍 2025年問題の背景:働き方改革とは
💼 働き方改革の基本
2018年に成立した「働き方改革関連法」は、日本の労働環境を改善し、多様な働き方を可能にすることを目指しています。この法律の重要なポイントの一つが「時間外労働の上限規制」です。
具体的には、原則として月45時間・年360時間を超える残業を禁止するもので、臨時的な特別な事情がある場合でも、年720時間、単月100時間未満(休日労働含む)、複数月平均80時間(休日労働含む)という上限が設けられています。
⏳ 建設業界への適用猶予
この規制は多くの業種ですでに2019年から適用されていますが、建設業界は「2024年度まで適用猶予」となっていました。その猶予期間がいよいよ2025年3月で終了し、2025年4月からは建設業界も同じルールに従うことになります。
🏗️ なぜ建設業界は猶予されていたのか?
建設業界が猶予されていた主な理由は以下の通りです:
- 工期の制約 – 天候や季節に左右される工事が多い
- 人手不足の深刻さ – 少ない人員で工事を回さざるを得ない状況
- 長時間労働の慣習 – 業界全体の体質改善が必要
- 公共工事の納期 – 年度末に集中する傾向
特に建設業界は、日本の産業の中でも「週60時間以上」働く人の割合が高く、長時間労働が常態化していると言われてきました。この状況を改善するために猶予期間が設けられ、業界全体で体制を整える時間が与えられたのです。
🏠 生活者への影響:何が変わるのか?
🕒 工期は延びるのか?
結論:工期が延びる可能性があります
これまでは残業で対応していた作業も、上限規制によって難しくなります。工事のスケジュールを見直す必要が出てきますので、以下のような変化が考えられます:
- 🔸 住宅建設の工期が従来より長くなる可能性
- 🔸 工期に余裕を持ったスケジュール設定が標準に
- 🔸 天候不良など不測の事態への対応力が低下
ただし、後述するように、様々な工夫によって工期の延長を最小限に抑える取り組みも進んでいます。
💰 建設コストは上がるのか?
結論:短期的にはコスト増の可能性があります
労働時間が制限されることで、以下のようなコスト増要因が考えられます:
- 🔸 同じ工事でも必要な人員が増える
- 🔸 工期が長くなることによる諸経費の増加
- 🔸 工事の平準化による繁忙期の分散化コスト
しかし長期的には、業界全体の生産性向上や新技術の導入によって、コスト増を抑制する方向に進むと考えられます。植田建設でも、後ほどご紹介するような取り組みを進めています。
🏢 公共工事や大規模工事はどうなる?
公共工事や大規模工事では、以下のような変化が予想されます:
- 🔸 年度末集中から通年発注への移行が加速
- 🔸 工事の平準化による地域のインフラ整備ペースの変化
- 🔸 発注者側(行政など)の意識改革も必要に
現在でも「ゼロ国債」「ゼロ県債」など、年度をまたいだ工事発注の仕組みが拡充されつつありますが、2025年以降はさらにこの動きが加速するでしょう。
🏘️ マイホーム建設への影響は?
マイホームの建設を検討されている方々にとっての影響は以下の通りです:
- 🔸 工期が長くなる可能性を考慮した計画が必要
- 🔸 着工から入居までの期間に余裕を持つことが大切
- 🔸 コスト増の可能性に対する資金計画の見直し
💡 建設業界はどう変わる?何が進んでいるのか?
🤖 DXとICT技術の導入
労働時間を削減するためには、生産性向上が不可欠です。建設業界では次のような取り組みが進んでいます:
- 🔹 BIM/CIM(Building/Construction Information Modeling)の活用
- 🔹 ドローンを使った測量・進捗管理
- 🔹 AI技術を活用した施工計画の最適化
- 🔹 AR/VRを活用した事前確認・検査の効率化
👷♀️ 人材確保と育成の新たな取り組み
人手不足解消と働き方改革の両立を目指し、次のような取り組みが広がっています:
- 🔹 女性技術者・外国人技能実習生の積極採用
- 🔹 若手技術者の育成プログラムの充実
- 🔹 熟練技術者のノウハウのデジタル化・共有
- 🔹 複数の資格取得支援による一人あたりの生産性向上
🛠️ 工法・工程の見直し
工期短縮とコスト削減を両立させるために、様々な工夫が行われています:
- 🔹 プレハブ工法・ユニット工法の積極採用
- 🔹 工程管理の最適化ツールの導入
- 🔹 工場製作部材の活用による現場作業の削減
- 🔹 工種間の協力体制強化によるムダの排除
📱 コミュニケーション改革
関係者間の情報共有の円滑化も重要な課題です:
- 🔹 クラウド型工事管理システムの導入
- 🔹 Web会議システムの活用による移動時間の削減
- 🔹 発注者・施工者・下請け業者間の情報共有プラットフォームの構築
- 🔹 工程表の自動最適化システムの活用
🌈 私たち植田建設の取り組み
👨👩👧👦 働き方改革への対応状況
植田建設では、2025年問題を見据え、すでに以下のような取り組みを実施しています:
- 週休二日制のモデル工事の実施 現在、一部の工事で完全週休二日制を試験的に導入し、課題の洗い出しと対策の検討を行っています。
- 残業時間の可視化と削減目標の設定 全社員の労働時間をリアルタイムで把握し、部署ごとの削減目標を設定して進捗管理を行っています。
- 業務効率化プロジェクトの推進 社内の業務プロセスを見直し、無駄な会議や書類作成の削減、決裁プロセスの簡素化などを進めています。
- 多能工化の推進 一人の技術者が複数の工種を担当できるよう、社内研修や資格取得支援を強化しています。
🎯 今後の目標
2025年に向けて、さらに以下の目標を掲げています:
- 全工事での週休二日制の実現 2023年度中に50%の工事、2024年度中に全ての工事で週休二日制を実現します。
- 残業時間の段階的削減 年間残業時間の上限を段階的に引き下げ、2024年度中に全社員が年720時間以内になるよう調整します。
- ICT技術の全面導入 全ての工事現場でタブレット端末による工事管理を標準化し、ペーパーレス化と情報共有の効率化を図ります。
- 協力会社との連携強化 下請け企業も含めた働き方改革を推進するため、共同での研修会や情報交換会を定期的に開催します。
🧩 お客様へのお願いとこれからの建設業
💬 発注者様へのお願い
2025年問題を乗り越えるためには、発注者様のご理解とご協力も必要です:
- 🔸 工期設定に余裕を持っていただくこと
- 🔸 早めの発注計画と決定
- 🔸 工事中の変更依頼は必要最小限に
- 🔸 適正な工事費用の理解
特に工期に関しては、天候不良や資材調達の遅れなどのリスクを考慮した余裕のある設定が重要になります。
🌱 これからの建設業の展望
2025年問題を契機に、建設業界は大きく変わろうとしています:
- 働きやすい産業への変革 長時間労働のイメージを払拭し、ワークライフバランスの取れた魅力ある産業へと生まれ変わります。
- 生産性向上による競争力強化 ICTやAI技術の活用により、少ない人員でも高品質な建設サービスを提供できる体制を整えます。
- 若者や女性が活躍できる場へ 多様な人材が活躍できる環境を整え、建設業の担い手不足問題の解決を目指します。
- 地域社会への貢献 持続可能な建設業として、地域のインフラ整備や防災対策に貢献し続けます。
🤝 植田建設のお約束
私たち植田建設は、2025年問題を乗り越え、地域の皆様に信頼される建設会社であり続けるために、以下のことをお約束します:
- 工期遵守への取り組み 働き方改革を進めながらも、お約束した工期は守るための体制づくりを進めています。
- 透明性の高い工事計画 工期やコストへの影響を事前に明確にし、お客様と共有します。
- 品質の確保 時間外労働の削減が品質低下につながらないよう、工程管理と検査体制を強化します。
- 持続可能な建設サービスの提供 これからも地域の皆様の暮らしを支える建設サービスを持続的に提供し続けます。
📝 まとめ:2025年問題を乗り越えて
2025年問題は、建設業界にとって大きな転換点となりますが、同時に、長年の課題であった長時間労働の是正と生産性向上を実現するチャンスでもあります。
確かに工期の延長やコスト増加など、短期的には影響が出る可能性がありますが、長期的には建設業界全体の体質改善につながる重要な変革です。
私たち植田建設は、この変革を前向きに捉え、お客様にご迷惑をおかけすることなく、むしろより良いサービスを提供できるよう、今から着実に準備を進めています。
地域の皆様の暮らしを支える建設業として、これからも持続可能な形で貢献していくために、何卒ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
株式会社植田建設
「地域とともに未来を築く。信頼と品質で社会に貢献する建設会社へ。」
愛知県で植田建設は地域の発展とともに歩んできました。